スポーツカーで「GT-R」という名前を聞いたことがある方は多いと思います。
日本製のスポーツカーの名車とも言えるこの車が、今盗難のターゲットとされて非常に注目されて盗難件数が多発しています。
そんなGT-Rが盗難される理由と多発している背景を掘り下げていきます。
GT-Rってどんな車
GT-Rは、日産自動車から販売されている「スカイライン」の最上級スポーツグレード「スカイラインGT-R」の総称で呼ばれています。
単なるスポーティーグレードではなく、レースで勝つ為に生まれたグランドツーリングカーがGT-Rです。
初代GT-Rの登場から2024年現在までに様々な世代のGT-Rが登場し、大まかに3世代に分類されています。
第1世代型のGT-Rは、1979〜1973年の間にPGC10型が登場。
第2世代型のGT-Rは、1989〜1994年にR32型、1995〜1998年にR33型、1999〜2002年年にR34型が登場。
第3世代型のGT-Rは、2007年〜2024年現在に至るまでR35型が登場し、この第3世代型から「スカイライン」の名前がなく、「日産GT-R」の名前に。
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GT-Rが人気の理由
元々、国内でも絶大的な人気を誇っていたGT-Rですが、近年ではその人気に拍車がかかるようになってきました。
そのキッカケとも言えるのが、カーアクション映画「ワイルドスピード」シリーズともいえます。
世界の名だたるスポーツカーやスーパーカーが活躍する中には、日本製のスポーツカーも数多く出演しています。
その中にGT-Rも出ていますが、中でも第2作目「ワイルドスピードX2」で主人公ブライアンの愛車として登場したR34GT-Rの活躍っぷりが、多くの人の目線を釘付けにしました。
GT-Rが盗難されやすい理由と増加の背景
盗難されやすい理由
そんな大人気のGT-Rですが、過去から人気が故に盗難被害も数多く出ています。
特に近年では盗難件数が急激に伸び上がっています。
その背景の一つともいえるのが、外国へのGT-Rの輸入です。
映画「ワイルドスピード」が撮影されたアメリカでもGT-Rの人気が絶大なのですが、外国製の車が製造されてから25年経過しないと輸入できない「25年ルール」というものが存在します。
このルール為にGT-Rが簡単には輸入することができませんでした。
盗難率が急増するようになったのは、ちょうど第2世代型のR32GT-Rが製造から25年経過した2004年以降からです。
盗難されたGT-Rは、アメリカをはじめとする海外に次々に輸入されることになっていきました。
これには「25年ルール」というのが深く関わってきます。
「25年ルール」とは
アメリカ国内で販売されていない車は、アメリカの安全基準や排ガス試験を通っていないと見なされ、基本的に個人が輸入してもアメリカ国内の一般道を走ることができません。
これは日本製のGT-Rにも適応される為、そのような理由でアメリカでは手に入れるのが困難でした。
ですが、そのような車でも製造から25年が経過した車種に関しては制度として「クラシックカー」として登録できます。
そしてクラシックカーとして認められると、アメリカの安全基準や排ガス試験にパスしなくても輸入が可能になります。
これが「25年ルール」と呼ばれ、この規制に掛からなくなった年代のGT-Rが次々と狙われていくことになった訳です。
急激に盗難率が増えた背景
日本国内だけでならず海外からも絶大な人気を誇るGT-R。
盗難されて海外へ輸出されることで国内の車体数が減りますが、それにより国内在庫の車体価値の希少性が上がってプレミア価格がつき、非常に高値になっています。
当時の新車価格で500〜600万円台だったものが、20年以上経った中古車でも状態次第では2,000万円以上で取引されることも珍しくはありません。
人気車種で盗難のターゲットにされる → 盗難後に海外輸出で在庫減 → プレミア価格で高値取引 → 高値取引目的でまた盗難……、といった負のループに入っていき、年々GT-Rの被害も拡大しています。
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GT-Rを盗難から守る対策
盗難の手口も、個人で盗むというよりは、組織化したプロの窃盗グループが絡んでいる可能性が高い。
盗まれてしまうのも、外出先よりも自宅で盗まれているケースが意外と多い。
入念に下見をした上で犯行に及んでいる為、多様な盗難対策が必要になってきます。
- 専門店の高性能カーセキュリティを入れる
- 面倒でもハンドルロック等のアナログなカーセキュリティも取り入れる
- 車をすぐに出せない所に保管する
- 車が始動しないようにバッテリーを外す等する
- AppleのAir Tagのようなタグ端末を忍ばせておく
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まとめ:GT-Rの盗難が多い理由と背景
世界中で大人気のスポーツカー「GT-R」が盗難されやすい理由と背景についてのまとめです。
- GT-Rが元々人気の高いスポーツカーであること
- 映画をキッカケにGT-Rの人気が爆発
- 「25年ルール」が外れたことで、主にアメリカへの輸出が可能になった
- 25年以上経過しても新車以上のプレミア価格で高額取引されている
日本製の車がこれ程に人気があるのは誇らしいのですが、その反面で悪質な盗難が相次いでいるのは悲しい事実です。
大事な愛車を盗難されたGT-RオーナーからSNSを通じて盗難情報を求められていますので、心当たりがあったら是非協力してあげたいですね。
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