アークテリクスにはフラッグシップモデルとして最強と称されるアルファSVジャケットがありますが、そのアルファSVジャケットに迫る実力を兼ね備えているのがベータSVジャケット。
ベータSVジャケットはアルファSVジャケットの影に隠れて存在感の薄いポジションと評価されてしまいますが、中身はアルファSVジャケット以上とも言える面がたくさん挙げられます。
・汎用性の高いベータシリーズで何にでも使える
・充実したポケット類で街着でも使い易い
アルファSVジャケットと同じく最新素材の高機能生地を使われながら、ベータシリーズならではの汎用性の高さを兼ね備えており、総合性能はベータSVの方が優位に立つところも沢山あります。
本格的なアウトドアでも対応できる程に頑丈で、街着で着ても使い勝手を損なわない、ベータSVジャケットはそんな高性能なシェルジャケットです。
沢山の魅力が詰まったベータSVジャケットについて、この記事で分かって頂けると思います。
ベータSVジャケットについて詳しく解説していきますので、気になっている方は是非チェックしてみてください。
ベータSVジャケットの概要と外観について
ベータSVジャケットは汎用性と耐久性を兼ね備えた高性能シェルジャケット
ベータSVジャケットは、アークテリクスのシェルジャケットのベータシリーズの一つです。
ベータシリーズは汎用性を重視したモデルで、アウトドアアクティビティからタウンユースまで、幅広い使用が想定された仕様になっています。
生地素材にはゴアテックスを採用されており、防風性・防水性・透湿性の機能がある高性能なジャケットです。
そのゴアテックスの中でも、上位性能のゴアテックスプロが採用されていて、SVグレードという最も悪天候向きのハイスペック仕様になります。
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ベータSVジャケットの外観
ベータSVジャケットの外観をチェックしていきます。
ポケット類も充実しており、アウトドアは勿論、日常使いでも使い勝手が良い仕様になっています。
正面
外側にはハンドポケット2箇所、左胸にチェストポケットが1つあります。
チェストポケットの存在が特徴的ですね。
フロントチェストポケット
チェストポケットは、長財布の様なものは無理ですが、スマートフォンが余裕でスッポリ入るくらいの容量です。
フロントハンドポケット
位置は少し高めですが、ハンドポケットも左右に付いています。
脇下ベンチレーション
脇にはベンチレーション機能の役割があるジッパーが設定されています。
ジャケットを着たままでも、中に籠った熱気や湿気を排出して換気することができます。
内側ポケット
内側にも左右にポケットが設定されています。
どちらもメッシュ素材のポケットですが、着用した際の右側にはジッパー付きポケット、左側にはオープンタイプのポケットが設定されています。
フード部ドローコード
フードは、開口部の調整可能なドローコードが付いています。
前側の左右にドローコードがあります。
フード部ドローコードストッパー
前のドローコードを止めるストッパーは、フード内側にボタン状の物が採用されています。
フード後部ドローコード
フード裏側にも、後頭部と首元に調整用のドローコードがあります。
フードツバ裏
フードのツバは形状が維持できる様な仕様になっていますので、雨風を凌ぐ際の視界を確保しやすくなってます。
裾部ドローコード
裾にもドローコードがあり、調整することで下からの風の巻き込みや冷気の侵入を防ぐことができます。
生地表面
表地の触り心地もサラサラで引っ掛かり感がなく、マットな感じでカッコいいです。
生地裏地
裏地はC-KNIT系の生地なのでしょうか?ベータジャケットの裏地に近い感じがありますが、サラサラでツルツルな感じがしました。
着用する時にも引っ掛かり感がなく、スルッと着用できるので着心地がいいですね。
素肌で汗をかいた様な時にもベタつき感がなさそうです。
RECCOリフレクター
ベータSVには、遭難した時の捜索に役立つRECCO®リフレクターが装備されています。
RECCOリフレクター自体は、フードの真ん中くらいに埋め込まれています。
内側の出っ張っている部分がRECCO®リフレクターです。
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ベータSVジャケットの難点(デメリット)
・値段の高さ
ベータSVジャケットは8万越えの高価格帯のジャケットなので、そうそう簡単に手を出せる様な金額ではありませんね。
この記事を出している2023年だと、直近でウクライナ侵攻や円安の影響もあり、物価高騰の影響も受けているので、ベータSVジャケットに限らずアークテリクスの製品も価格高騰の影響を受けています。
・サイズ感に注意
海外企画のサイズなので、日本企画のものと比べて大きい仕様になっています。
アークテリクスのサイズデザインには、体のラインに自然に馴染むトリムフィットと、重ね着対応のゆったり目なレギュラーフィットの2種類がデザインされています。
このデザインの違いによっても、同じサイズ表示でもサイズ感が異なります。
このデザインによるサイズ感の違いは、体感的には以下の通りに感じています。
✔︎レギュラーフィット:日本企画に対して1.5〜2つ上のサイズ感
ベータSVはレギュラーフィットのデザインになっていて、重ね着対応のゆったり気味のサイズ感になっています。
私は身長169cm、体重51kgの小柄・痩せ型なのでXSサイズを購入しましたが、日本企画サイズのS〜M相当の感じになります。
ベータSVジャケットは着丈も長めな作りになっているので、所持しているベータジャケットの同じXSサイズと比較するとレギュラーフィットという点も踏まえて大きく感じ。
現物のサイズ比較をしていないのですがベータジャケットのSサイズ相当になるような印象でした。
裾のドローコードである程度のサイズ感は調整できますが、調整なしだとお尻が完全に隠れるくらいの着丈です。
ショートコートですか?と思う様なサイズ感にも感じました。
個人的にはXXSサイズの設定を追加して欲しいと思いました。
サイズを選ぶ際は注意が必要です。
最小サイズのXSでも、意外と大きめな作りです。
身長が170cm以下の人には大き過ぎるかも。
ベータジャケットのレビュー記事はこちら。
>>関連記事:【アークテリクス】ベータジャケット 街着でもキマる万能ゴアテックス
ベータSVジャケットの特徴(メリット)
ゴアテックスプロによる完全防風・完全防水・高い透湿性、高い耐久性
ベータSVジャケットの生地素材はゴアテックスプロ、N80d Most Ruggedテクノロジーの最新素材です。
ゴアテックスは完全防風・完全防水・透湿性を兼ね備えた生地で、ゴアテックスプロはその上位グレードの生地になります。
ゴアテックスプロの中でも種類が幾つかあり、その中でも耐久性に優れたMost Ruggedテクノロジーのものが採用されています。
SV(シビアウェザー)悪天候対応の名に相応しいスペックの素材ですね。
また、ゴアテックスプロ Most Ruggedテクノロジーはゴアテックスが苦手としている皮脂汚れに対しての耐久性も向上しています。
皮脂汚れはゴアテックスの生地を貼り合わせている接着剤の劣化を進行させる原因になっていますので、この皮脂汚れに対しても強くなっているので、より長期間性能を維持することができます。
>>関連記事:今更聞けない!?快適高機能素材ゴアテックスの基礎知識【解説 考察】
普段使いの使いにも対応の勝手の良さ
ポケット類が充実しているので、普段使いでの使い勝手も良好です。
ハンドポケットの存在は、普段使いにはありがたい機能です。
個人的にはチェストポケットの存在のポイントが高く、スマートフォンや小型の財布等、取り出しの多い貴重品類を入れる専用ポケットとしての使い勝手が抜群です。
内側のファスナー付きのポケットには、最近の車や家のドアのスマートキーを入れておけば、わざわざキーを出さなくても車のスタートやドアの施錠ができたりするので便利です。
本格的アウトドアスペックでありながら、日常使いでも使い勝手抜群です。
比較的軽量で、着心地がイイ
重量は495gと、500gを切ります。
耐久性のある生地としては比較的軽量な仕様になっていますので、重くならずに着心地も良好です。
表地は80デニールのナイロンですが、思ったよりも薄い仕様ですが、やや張りのある生地感です。
ですが、縫製が立体裁断で作られているので、体の動きに追従してくれる仕様になっているので、生地が体に引っかかって突っ張る様な感じもなく、非常に動きやすいです。
RECCO®リフレクター内蔵の緊急捜索対応
アルパインクライミングの様な山岳奥深くへ向かう様なアクティビティをする方が対象ですが、いざ遭難してしまった時にはRECCO®リフレクターによって捜索時に自分の位置を知らせることができる為、その様な方のお守りとして心強いです。
ベータSVがおすすめの人
ミニマリストな人
ポケットの充実した仕様になっているので、ちょっとした小物であればベータSVの備え付けのポケットに収納するだけで事足りてしまいます。
小物を入れるためのコンパクトなバックを持ち歩く必要がなくなるので、ミニマリストの方にはピッタリな機能性だと思います。
ジャケットのスペックから、本格アウトドアも街着も、ベータSVジャケットの1着でこなせてしまいます。
良いものを長く使いたい、普段使いできるゴアテックスプロのジャケットが欲しい人
普通のゴアテックスでも十分な機能性はあるのですが、ゴアテックスプロはより強く耐久性が高い素材です。
より長く使いたいとの想いでゴアテックスプロのジャケットを求める方もいる一方、ゴアテックスプロのジャケットは完全アウトドア向けのスペシャル仕様のジャケットにしか採用されていないケースが多いです。
ベータSVジャケットはそんなスペックを持ちつつも、日常の普段使いにも使いやすい仕様になっているので、イイものを長く使いたい方にもオススメです。
ポケットもたくさんあって普段使いもアウトドアも、1着でこなせて使い勝手が便利。
長持ちする頑丈な生地なのもあって、イイとこ取りなジャケットだね。
まとめ:ベータSVジャケットは万能に使える最強ジャケット
ゴアテックスプロという最高の素材が使われている高い汎用性とスペックを兼ね備えたベータSVジャケット。
そのスペックは、アークテリクス最高峰のアルファSVジャケットにも迫るものがあります。
フラッグシップとして最強スペックのアルファSVジャケットがありますが、総合的にベータSVジャケットが本当の意味での最強では?と個人的には思っていたりもします。
魅力が満載のベータSVジャケット、見かけることがあったら是非ご覧になってください。
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