冬の寒さが厳しくなると、アークテリクスの高機能なジャケットに注目が集まります。その中でも、都市生活向けの「サーミーインサレーテッドジャケット」と、山岳用シェルの「ベータインサレーテッドジャケット」は、どちらも高い人気を誇るモデルです。どちらも優れた保温性と防水性を備えていますが、その設計思想や得意とするシーンは大きく異なっています。高性能なアウターは高価な買い物になるため、失敗せずに自分の用途にぴったりの一着を選びたいと考えるのは当然のことでしょう。
サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットで「どっちが自分に合っているのか分からない」と迷う人も多いでしょう。このような疑問についての結論は、次のとおりになります。
本記事は、そんな二つの人気ジャケットについて、徹底的に比較解説するものです。素材の違い、実際のサイズ感、そしてそれぞれのジャケットがどんな人に最適なのかを、分かりやすい言葉で解説していきます。この記事を最後まで読むことで、あなたは二つのジャケットの決定的な違いを理解し、自分のライフスタイルや用途に最適な一着を自信を持って選べるようになるはずです。もう迷う必要はありません。
アークテリクスのサーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットについて詳しく解説していきます。
サーミーインサレーテッドジャケットとは、厳寒期の厳しい天候にも対応する防水防寒ジャケット

サーミーインサレーテッドジャケットは、「厳冬期の都市生活」をテーマに開発された、アークテリクスの中でも異色の存在です。その最大の特徴は、防水性と防寒性を高いレベルで両立している点にあります。アウターシェルには、雨や雪、風を完全にシャットアウトするP200d 2L ゴアテックス素材が使われています。これは、悪天候の中でもジャケット内部への水の侵入を防ぎ、常にドライで快適な状態を保ってくれることを意味しています。
そして、中綿には軽量ながら非常に暖かいPRIMALOFT®(プリマロフト)インサレーションが採用されています。このプリマロフトは、水に濡れても保温力が落ちにくいという合成素材ならではの強みを持っていますので、雪や雨が降るような状況でも安心して着用できます。
さらに、デザイン面では、アークテリクスの持つ高い機能性を保ちながらも、街中で着やすいモダンで洗練されたスタイルに仕上げられているのが魅力です。調節可能なストームフードや、袖口のすきま風を防ぐガスケットなど、細部にまで暖かさを逃さない工夫が凝らされています。普段の通勤・通学から、冬の旅行まで、幅広いシーンで活躍する一着です。
【商品説明】
厳しい天候に対応するサーミー インサレーテッド ジャケットは、厳冬期に対応するプロテクションを揺るぎないモダンなスタイルで実現。防水・防風性と透湿性に優れた2L ゴアテックス素材を採用し、風雨からのプロテクションを追求しました。PRIMALOFT® インサレーションでかさばることなく軽さと暖かさを兼備。調節可能なストームフードにはインサレーションを施し保温性を高め、袖口のガスケットですきま風をシャットアウトして暖かさを閉じ込めます。
引用:アークテリクス
ベータインサレーテッドジャケットとは、保温性と透湿性を両立している汎用性の高い保温ジャケット

ベータインサレーテッドジャケットは、「山でのオールマイティな活動」を想定して作られた、アークテリクスの真骨頂とも言えるモデルです。このジャケットのコンセプトは、「透湿性」と「保温性」のバランスにあります。登山やスキーなど、体を激しく動かすアクティビティでは、汗をかいてジャケット内が蒸れてしまうと、その後の休憩などで急激に体が冷えてしまいます。ベータは、この蒸れを防ぐために、40デニールのゴアテックス素材を採用し、高い防水性を保ちながらも、内側の湿気を外に逃がす透湿性を重視しています。
中綿には、耐久性と速乾性に優れたCoreloft™(コアロフト)コンティニュアス インサレーションが使われています。この中綿は、動きやすさを妨げないように配置されており、保温性を確保しつつも、ジャケット全体の汎用性を高めています。
また、ヘルメットの上からでも被れるStormHood™(ストームフード)や、体温調節に便利なピットジッパー(脇下のジッパー)、さらには雪崩などに巻き込まれた際の捜索に役立つRECCO™リフレクタなど、山岳環境で必要とされる本格的な機能が満載されています。つまり、ベータは、厳しい自然環境下で、様々なアクティビティに挑戦したい人に最適な、最高峰の汎用性を持つインサレーテッドシェルなのです。
【商品説明】
高山体験を楽しむ方法は無数にあります。最高峰の汎用性と耐久性、耐候性を備えたベータがあれば、解き放たれたように山の恵みと向き合えるはず。Coreloft™ コンティニュアス インサレーションと、持続可能性を高めた防風性、透湿性を備えた40デニールのゴアテックス素材を採用したインサレーテッド ベータは、寒冷なコンディションに対応するジャケットです。ヘルメット対応のStormHoodは調節が可能で、しっかりと視界を確保できます。換気用のピットジッパーに加えて、捜索や救助時に役立つRECCO™リフレクタを埋め込みました。
引用:アークテリクス
サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットを比較解説
サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットの具体的なスペックを比較し、それぞれの違いを明確にしていきます。どちらもアークテリクスの技術が詰まった素晴らしい製品ですが、その設計思想の違いが、以下の比較表に表れています。
| サーミーインサレーテッドジャケット | ベータインサレーテッドジャケット | |
| 生地素材 | P200d 2L ゴアテックス | 40デニール 2L ゴアテックス |
| インサレーション | PRIMALOFT® (合成素材) | Coreloft™ コンティニュアス (合成素材) |
| 重量 | 約800g | 約640g |
| 特徴的な機能 | 袖口ガスケット、モダンなデザイン | ピットジッパー、RECCO™リフレクタ |
| 主な用途 | エブリデイ(都市生活) | 山岳アクティビティ、汎用 |
| 価格 (税込) | 110,000円 | 126,500円 |
最も大きな違いは、用途と機能です。サーミーインサレーテッドジャケットは、「都市での快適性」を追求しており、デザインはシンプルで、袖口のガスケットなど、冷たい風の侵入を防ぐ工夫が施されています。
一方、ベータインサレーテッドジャケットは、「山での安全性と機能性」を重視しており、脇下のピットジッパーで激しい運動中の体温調節を可能にし、RECCO™リフレクタという安全機能も搭載しています。
また、ゴアテックスの素材も異なります。サーミーインサレーテッドジャケットのP200d 2L ゴアテックスは、しなやかな着心地で快適ながら、高い防水性と防風性を持ち、都市での突然の雨や雪に対応します。ベータインサレーテッドジャケットの40デニール 2L ゴアテックスは、耐久性を持ちながらも、透湿性を高めることで、運動時の蒸れを軽減する設計になっています。
サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットのサイズ感を比較

アークテリクスは海外ブランドであるため、海外規格品のサイズ感として作られています。日本規格品と比較して少し大きめの作りになっています。目安としては、日本規格品に対して1サイズ程大きい作りになっています。
サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットは、レギュラーフィットという標準的なフィット感のデザインです。動きやすさとシルエットの良さを両立し、体に快適にフィットするデザインです。
【サーミーインサレーテッドジャケット・ベータインサレーテッドジャケットのサイズ表】
| サイズ | 袖 | 胸囲 | ウエスト | ヒップ |
|---|---|---|---|---|
| XS | 81 | 89 | 74 | 88 |
| S | 83 | 94 | 79 | 93 |
| M | 86 | 102 | 86 | 100 |
| L | 89 | 109 | 94 | 108 |
| XL | 91 | 119 | 104 | 118 |
| XXL | 94 | 129 | 114 | 128 |
サーミーインサレーテッドジャケットがおすすめの人
サーミーインサレーテッドジャケットは、主に都市での生活や、日常使いをメインに考えている方におすすめのモデルです。
アークテリクスの高機能性を持ちながらも、ポケットの配置やシルエットがシンプルで、ビジネスシーンやカジュアルな普段着として非常に馴染みやすいデザインになっています。しなやかで快適なP200d 2L ゴアテックスと濡れに強いプリマロフト中綿の組み合わせにより、日本の冬の厳しい寒さや、突然の雨・雪にもしっかりと対応できる高い防水防寒性能を備えています。そして、中に厚着をしなくても、このジャケット一枚で十分な暖かさが得られるため、着ぶくれせずにスマートに冬を過ごしたい方に最適です。
ベータインサレーテッドジャケットがおすすめの人
ベータインサレーテッドジャケットは、本格的なアウトドアアクティビティにも挑戦したい、汎用性を求める方におすすめのモデルです。
脇下のピットジッパーや高い透湿性により、運動中に発生する熱や蒸れを効率的に外に逃がし、体温を快適に保つことができます。防水性、防風性、透湿性、保温性、耐久性の全てが高水準でバランスが取れており、季節や場所を選ばずにオールマイティに活躍してくれます。また、ゆったりとしたサイズ感で設計されているため、中に保温性の高いミッドレイヤーを重ね着する(レイヤリング)ことで、さらに幅広い温度帯に対応させることが可能です。
まとめ:【アークテリクス】サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットを徹底比較!どっちを選べば良いかも解説

アークテリクスのサーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットについて解説しました。どちらのジャケットもゴアテックスと高性能な合成中綿を使用していますが、その設計思想が大きく異なっていることが明確になったと思います。
サーミーインサレーテッドジャケットとベータインサレーテッドジャケットで「どっちが自分に合っているのか分からない」と迷う人も多いでしょう。このような疑問についての結論は、次のとおりになります。
サーミーインサレーテッドジャケットは、「都市での快適な防寒」を追求したモデルです。モダンなデザインと、冷たい風をシャットアウトする機能により、冬の通勤や通学、普段使いで最高のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
一方、ベータインサレーテッドジャケットは、「山でのオールマイティな活動」を追求したモデルです。ピットジッパーやRECCO™リフレクタなど、本格的な山岳機能を備え、激しい運動時の体温調節や、緊急時の安全性まで考慮されている点が特徴です。
最終的にどちらを選ぶべきか迷った際は、「主な使用目的」を考えてみてください。もし、あなたの生活のほとんどが都市部であり、シンプルで暖かいジャケットが欲しいのであれば、サーミーインサレーテッドジャケットが最適です。もし、週末には登山やスキーに出かけ、様々な環境で一つのジャケットを使い回したいのであれば、ベータインサレーテッドジャケットを選ぶべきでしょう。どちらのジャケットも、アークテリクスならではの最高の品質と技術が詰まっていますので、あなたの冬の生活をより快適で豊かなものにしてくれることは間違いありません。
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