
アークテリクスといえばアルファSVジャケット、何でそんなに人気なの?
アークテリクスのフラッグシップモデルとして不動の人気を誇り、最強のシェルジャケットと称される程のシェルジェケットであるアルファSVジャケット(Alpha SV Jacket)。
最新の高機能素材を採用し、アウトドアでの実用性を徹底的に重視され、過酷な状況で使用される際に圧倒的な耐久性と快適性を兼ね備えています。
まるでF1マシンのようなスペックを備えたシェルジャケット、それがアルファSVジャケットです。
・嵐にも負けない頑丈さ
・ムダを省いて洗練されたデザイン
・過酷な環境でも快適な着心地
デザインもカッコ良くて、ファッションに取り入れられるのも人気の秘密。
その一方、アウトドアの仕様に洗練され過ぎていることで、街着などタウンユースでは少し使いにくかったりします。
・街着で使うならベータシリーズがオススメ
・海外企画品なのでサイズ感は少し大きい
たくさんの魅力が詰まったアークテリクスのアルファSVジャケットを数年着用してみて、気になった点や良かった点など、実際に感じたことをレビューします。
アークテリクスのアルファSVジャケットについて詳しく解説していきますので、気になっている方は是非チェックしてみてください。
アークテリクスのアルファSVジャケットとは、過酷な環境化でも対応できる究極のシェルジャケット

出典:アークテリクス公式
アルファSVジャケットは、アークテリクスのシェルジャケット「アルファ」シリーズの一つです。
アルファシリーズは、クライミングとアルパインアクティビティに特化したシリーズで、無駄な機能は削ぎ落としたミニマルなデザインのシェルジャケットです。
アルファSVジャケットの「SV」というのは仕様グレードを表すもので、「SV」は最も悪天候に対応できるグレードです。
アルファSVジャケットは、嵐だろうが対応できる本格的アウトドアシェル、といったシェルジャケットになりますね。

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アークテリクスのアルファSVジャケットの外観をレビュー
アルファSVジャケットの外観をレビューしていきます。全体像からフードなどのパーツ類まで、細かな部分まで詳しく解説していきます。
前側

外側のポケットは全て止水ジッパー使用になっていて、防水性を高めてあります。
ハンドポケットは無く、前にチェストポケットが左右にあります。
チェストポケットの理由は、人間工学に基づいているそうで、ポケット類から何かを取り出そうとした時に、この位置にポケットがあるのが最も効率がイイそうです。
左腕ポケット部

左腕にもポケットが設定されています。
何に使用するのかは謎ですが…、何かしらの意図はあるんでしょうね。
MA-1ジャケットにある様な、ペンを収納するポケットしての役割でしょうか。
脇下ベンチレーション部

左右の脇部にもジッパーが設定されています。
これはベンチレーションの機能として設定されていて、行動中に熱くなったり蒸れたりした時に、ジャケットを脱がなくてもココを開ける事で強制的に換気できるようになっています。
フード部ドローコード

フードの開口部と背面には調整する為のドローコードも設定されていますので、頭とのフィット感の調整ができる様になっています。
フード部ドローコードストッパー

フード前側のドローコードは、内側にボタン状のストッパーがあります。
よく見かける外部に露出されたストッパーとは違い内臓されているので、スッキリした見た目です。
裾部ドローコード

裾の内側にも左右にドローコードがあり、裾を絞って外気の侵入を抑えられる様になってます。
こちらのストッパーも内蔵のボタン式になっています。
内側ポケット

ジャケットの内側にもポケットがあります。
ジャケット左内側はジッパー付き、右内側はジッパーなしのポケットで、どちらとも伸縮性のある素材になっています。
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アークテリクスのアルファSVジャケットのサイズ感

アルファSVジャケットに限らず、アークテリクスの製品は海外規格サイズのため、日本規格品と比較して1ランクほど大きめに作られています。
アークテリクスのサイズデザインには、体のラインに自然に馴染むトリムフィットと、重ね着対応のゆったり目なレギュラーフィットの2種類がデザインされています。このデザインの違いによっても、同じサイズ表示でもサイズ感が異なります。
このデザインによるサイズ感の違いは、体感的には以下の通りに感じています。
✔︎レギュラーフィット:日本規格品に対して1.5〜2つ上のサイズ感
アルファSVジャケットはレギュラーフィットデザインという重ね着もできる様な少し余裕のあるサイズ感のデザインになっています。
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アークテリクスのアルファSVジャケットの気になった点(デメリット)
デメリットという言い方とはちょっと違うと思うので、ネックな点といったところです。
1️⃣ハンドポケットが無いので街着で使いにくい
無駄な機能を削ぎ落としている事もあり、ハンドポケットがありません。
アルファSVジャケットは街着・タウンユースのシティファッションとしても人気のあるジャケットなのです、正直なところ街着としての普段使いの実用性としては使い難いところがあります。
アルファSVジャケットの前側にあるチェストポケットは、クライミング等での使い勝手を重視した設定であり、普段使いの使い勝手はあまり考えられていません。
ファッションとして使うのは勿論自由なのですが、使い易いとは違うので、その点は注意が必要です。

例えば、命懸けのクライミングするのにポケットに手を突っ込みながら行動することないから要らないよね、って考えです。
ポケットを省いた分、ジャケットの強度UPや軽量化もできています。
2️⃣海外規格品なのでサイズ感に注意

海外規格品としてデザインされているアークテリクスのアイテムは、日本規格品と比べて1サイズ以上の大きさに相当します。
ちなみに筆者の私は、身長169cm、体重51kgの小柄・痩せ型の体格で、アルファSVはXSサイズを着用しています。サイズ感としては、XSで日本規格のS〜Mくらいの感じで、やや大きめな印象で、ギリギリ着れなくはないかな、といった感じでした。
私の体格では、XXSサイズがあれば丁度良かったかもしれないと思いました。

レギュラーフィットは、ゆったり目のシルエットなのでオーバーサイズ気味で着たい方は○。
体格が小柄でジャスト気味で着るのが好みな方には、XSサイズでも少し大きいかも…
3️⃣値段が高額

そして値段は10万越えの高額商品!
欲しくて購入した物とはいえ、おいそれと簡単に手が出せる値段ではありませんね。
色々ネックになっている点を挙げてみましたが、私個人としては値段よりもハンドポケットの無いことによる使い難さが一番気になったところでした。
4️⃣脇のピットジッパーから雨風の侵入の可能性がある
ジャケットの中の熱気を強制的に排出できる脇に設定されているピットジッパー。ジャケットを脱がなくても換気ができて便利な機能ですが、実は落とし穴があります。このピットジッパーの止水ジッパー同士が当たる所で隙間ができ易いです。この隙間から雨風が入ってくる恐れがあるので、止水ジッパーを閉める位置には注意が必要です。
オススメは袖側の方で閉める様にした方が雨風の侵入が少ないと思います。
>>関連記事:アークテリクス最強のアルファSVジャケットで劣化意外に判明した思わぬ弱点を解説
アークテリクスのアルファSVジャケットの良かった点(メリット)
1️⃣ゴアテックスプロによる高い耐摩耗性・完全防水・防風性・透湿性
まず素材ですが、アウトドアウエアには欠かせないゴアテックスなのですが、その中でも上位グレードになるゴアテックスプロを採用されています。ゴアテックスプロは、普通のゴアテックスよりも更に性能を追求したグレードになります。
最新モデルのゴアテックスプロになると、更に数種類に分類されます。2020年以降のモデルには、ゴアテックスプロの中でも耐久性に特化させた「GORE-TEX PRO most rugged technology」というグレードの物が採用されているそうです。
私のアルファSVジャケットは「GORE-TEX PRO most rugged technology」の前のグレードの物になりますが、張り感のある頑丈そうな印象の素材です。
2️⃣立体裁断デザインで動きやすい
また、アルファSVジャケットを含めたアークテリクスのシェルジャケットは立体裁断パターンのデザインが採用されているので、腕周りの動きを妨げない様に動き易いデザインになっています。
普通の縫製裁断だと、腕を動かした時にジャケットの腕分が突っ張ったようになり、動きに合わせて引っ張られて袖から手首が露出したり、裾がずり上がったりしてお腹が露出してしまいます。立体裁断は動きに追従してくれるので、その様な心配はありません。
3️⃣自重はアンダー500gと軽量で動きやすい
アルファSVジャケットは自重も500gを切る重量で、本格的なアウトドア仕様のシェルジャケットの中では比較的軽量な分類になります。
完全防風・完全防水シェルジャケットの中には1kg近くにもなる重量の物もある中、厳選された素材であったり、無駄な機能を省いたミニマルデザインを追求した結果として出ています。
要するに、アルファSVジャケットは防御力が高くて軽量で動き易いジャケット、と言うことになります。
アークテリクスのアルファSVジャケットは街着では不向きのため、ベータシリーズの方がオススメ
アルファSVジャケットは、生地素材やポケットの配置など、過酷な環境での本格アウトドアを想定されたシェルです。街着で着用しようとすると、オーバースペックな部分があり、ポケットも手を突っ込んでハンドレストするには使いにくい配置にあります。生地もハリが強くて一般的な服と比べると着心地が良いとは言えません。
街着として使うのであれば、アルファSVジャケットよりも汎用性の高いベータシリーズのベータジャケットやベータSLジャケットが適してるのでオススメです。
アークテリクスのアルファSVジャケットがおすすめの人
1️⃣とにかく最高の物が欲しい人

アークテリクスの最高峰モデルであり、最強スペックのジャケットのアルファSVジャケット。「最強」や「最高」という言葉に惹かれて購入する方もいらっしゃると思います。
性能も文句なしですが、所有欲を満たすには最高のジャケットだと思います。
2️⃣良いものを長く使いたい人

アルファSVジャケットは生地がゴアテックスプロなので、性能は文句なしです。ゴアテックスの簡易版の様な防水・透湿素材の中には、加水分解で何もしなくても劣化が進んでしまう素材のものがあり、短期間でアウトドアウエアとしての機能が無くなって寿命を迎えるものがあります。
ゴアテックスプロは耐久性も高いので、定期的にメンテナンスをすることで長い間使用することができます。
3️⃣本気でアウトドアに挑む人

動き易くて、防風・防水面も完璧なのがアルファSVジャケット。ジャケットの特徴から、クライミングの様な本気のアウトドアを楽しむ人には持ってこいのジャケットだと思います。
ファッションとしてよりも、アウトドアギアとしてガンガン使い込んでこそ真価を発揮するジャケットです。

特にアルファSVジャケットが真価を発揮し易いのがロッククライミングやアイスクライミングの様なアクティビティです。
過酷な使用・環境にこそアルファSVジャケットが生きてくる場面です。

嵐や吹雪・クライミングのような過酷な状況ほど、アルファSVの真価が発揮されますね!
まとめ:【アークテリクス】アルファSVジャケットをレビュー!街着の使い勝手やサイズ感を解説

・街着で使うならベータシリーズがオススメ
・海外規格品なのでサイズ感は少し大きい
・嵐にも負けない頑丈さ
・ムダを省いて洗練されたデザイン
・過酷な環境でも快適な着心地
アークテリクスのフラッグシップとして相応しい存在感も圧倒的で、所有しているだけでもワクワクさせてくれます。
ファッションとして、アウトドアギアとして、どの様な観点・要点で着用するのかは人それぞれですが、いずれにしても最高の相棒になること間違いなしのジャケットです。
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