【シマノ】ハードブル8+インプレ!エギングにもピッタリな弱点を克服したPEライン

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ルアーフィッシングにおいて欠かせない存在となっているPEライン。

引っ張り強度としなやかな特徴のPEラインは、釣りの可能性の幅を広げてくれる重要なアイテム。

その反面、擦れによる摩耗に弱いことや、初心者には取り扱いが難しくてトラブルが多発することも見受けられます。

そんなPEラインの弱点を改善して克服したとも言えるPEラインが、シマノから2024年に新登場しました。

ルアー向けのPEライン「ピットブル」シリーズの仲間として新たなラインナップに追加された「ハードブル8+」

今までPEラインの苦手としていた環境下での釣りで威力を発揮しそうな期待大のハードブル8+について、早速手にしてエギングに使用してみました。

そのハードブル8+のインプレとして、実際の使用感や使い心地をレビューしていきます。

期待の新製品ハードブル8+について興味のある方は、是非チェックしてみてください。

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ハードブル8+はPEラインの弱点だった「擦れ」の弱さと「コシ」の無さを克服

出典:シマノ ハードブル8+
PEラインはポリエチレンの非常に細い糸を撚って作られている現代のルアーフィッシングにおいてなくてはならない程の存在となっているラインです。
ナイロンやフロロカーボンよりも直線強力(引っ張り強度)が高く、軽量でしなやかな事が特徴です。
直線強力が高いことでラインを細くできたり、太いPEラインを使用するにあたってもゴワつかずに操作性が高い事が大きなメリットです。
一方で、細い糸を撚っている為、擦れに対して弱い一面もあります。
撚り糸の本数が多いほど、1本あたりの糸も細くなるので、4本撚り>8本撚り>12本撚りと、撚り糸の本数が多いほど擦れに弱い傾向があります。
また、しなやかな特性は裏を返せば、ラインにハリとコシがなくてロッドの絡みやすい傾向もあります。
風の強い日にラインスラッグ(糸ふけ)が多い釣りを行うと、ロッドにラインが絡んでしまうトラブルが多発しやすくなります。
新登場したハードブル8+は、採用されている原糸とコーティングによって、擦れの弱さとコシの無さの弱点が改善された注目度の高いPEラインと言えます。

PEの新シリーズ登場。“ハリ/コシ”でライントラブルを抑制し、摩耗切れは耐久力が3倍アップ。
ピットブルと並ぶPEの新シリーズです。PE素材にHoneywell社のSpectra®を採用。8本編をMX2工法で仕上げ、耐摩耗性の向上と適度な“ハリ/コシ”を可能にしました。スピニングリールだけでなく、ベイトリールでも使いやすいPEラインです。
出典:シマノ ハードブル8+

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ハードブル8+のラインナップ

仕様 内容
商品名 ハードブル8+
カラー フレッシュグリーン、スティールグレーの2色
号数 0.6 / 0.8 / 1 / 1.2 / 1.5 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6(号)の10種類
巻き量 100 / 150 / 200(m)の3種類

 

摩擦に強い原糸Spectra(スペクトラ)

出典:シマノ ハードブル8+
シマノのPEラインシリーズのピットブルでは、PEラインの原糸にIZANAS(イザナス)という高強度・低伸度PEラインが採用れています。
このハードブル8+は原糸にIZANASIではなく、Spectra(スペクトラ)と言われるHoneywell社のポリエチレン原糸が使われています。

強力素材「Spectra®」採用

HARDBULL8+には、Honeywell社のポリエチレン原糸「Spectra®」を採用しています。

この「Spectra®」は鉄と比較し約15倍の強度があり、防弾チョッキや船舶用のロープなど、絶対的確かな強度が求められるシーンで採用されています。

この素材を無数の繊維から構成されるPEラインへ採用することで、繊維1本1本を強くしています。

出典:シマノ ハードブル8+

出典:シマノ ハードブル8+
原糸の太さが一般的なPE材料と比べても太い構造のため、摩耗に対して強いということになります。

 

このSpectraという繊維を使われているPEラインは、実は以前にもシマノからパワープロ(POWER PRO)というシリーズで販売されている実績があります。

摩擦に強いPEラインとして根強い人気のあったシリーズなので、今回新登場したハードブル8+はパワープロの流れを受け継いだ後継モデルのラインなのかもしれませんね。

シマノ(SHIMANO) パワープロ Z(POWER PRO Z) 200m 1号/20lb イエロー 427120

 

強力なコーティング被膜を形成するMX2工法

出典:シマノ ハードブル8+

ハードブル8+では、PEラインのコーティング加工としてMX2工法と言われる手法が使われています。

MX2工法はPEラインの線維表面に高結晶化層を形成させます。

最外層にはシリコーンコーティングを施すことで水を弾きやすく、糸さばき性が向上します。

出典:シマノ ハードブル8+

 

出典:シマノ ハードブル8+
撚り糸であるPEラインは、ナイロンやフロロカーボンの様なモノフィラメント(単一糸)と比べて表面積が多くて水とよく含みます。
水を含んだままキャスト操作に移ると、水を含んで重くなっているので飛距離ダウンにも繋がります。
MX2工法で形成されたコーティングで水を弾いてくれる(撥水)ので、飛距離のダウンを防ぐことに貢献してくれます。

 

ハードブル8+とピットブル8+との違いと使い分け

出典:シマノ ハードブル8+

従来品として存在するピットブル8+(他ピットブルシリーズ)との使い分けとしては

・ピットブル8+ → 障害物が少ないオープンウォーターで軽量ルアー

・ハードブル8+ → 障害物(ストラクチャー・カバー周り)でベイトタックル

大まかに、この様な使い方が適していると言えます。

同じPEラインというジャンルでも、性格が異なるので得意なジャンルが変わってきます。

それぞれの特性を活かして使い分けると、釣り方による快適性が向上して釣果UPにも繋がってくれます。

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ハードブル8+はこんなシーンでオススメ

カバー周りでのパワーフィッシング

出典:シマノ ハードブル8+
例えば、バスフィッシングにおいて、障害物周りでは強度の強いラインを用いたパワーフィッシングが展開されます。
引っ張り強度の強いPEラインが適していますが、擦れに弱い分、ラインを太くする必要があります。
ハードブル8+は耐摩耗性も向上したPEラインですので、従来品よりも若干細めのものを使用できるので、軽量ルアーでのカバー打ちの様な戦略が可能になってくるので、使えるルアーの選択肢が広がります。

エギングでのライントラブル予防

ラインスラッグ(糸ふけ)を利用した釣り方を展開するエギング。
風の少ない日では問題ないのですが、風が強い日にエギングをするとラインがロッドに絡むトラブルも増えてきます。
しなやか過ぎる上に細いライン使う事で、PEラインの特徴が裏目になってしまうといる事例です。
PEラインにハリとコシがある特徴のハードブル8+なら、エギングの弱点である強風での釣りの操作性や使用感が改善されて、快適に釣りが行えるでしょう。

ハードブル8+の発売時期は2024年3月からの予定

ハードブル8+の発売時期は2024年3月からの予定とされています。
寒くて動きにくかった冬シーズンも終わって、様々な魚種も活動的になってくる春からの発売となるので、釣り人側としても丁度いいですね。
ハードブル8+を使った釣りで、獲れなかった大物をキャッチできるかもしれませんね。

ハードブル8+の実釣インプレ

ハードブル8+の特徴からエギングにちょうど良さそうと思い、早速取り寄せて使ってみました。
普段はシマノ・ピットブル8+の0.6号を使用しているので、同じ号数で揃えました。
カラーは視認性の良いフレッシュグリーンをチョイス。

ハードブル8+のインプレ

ピットブル8+だと、ピンクもしくは5カラーを使用していたのですが、どうにも視認性がイマイチでした。
久々に明るいカラーを選択できたので、ラインを目で捉えるのがやり易くなります。
巻いている時から感じましたが、ピットブル8+と比べてハリ感がかなり強く感じました。
ハリ感からくる糸グセ感もあり、軽いルアーを使うライトゲームには使い難そうな感じです。

エギングでの使用レビュー

時期的にも春イカ開幕前といったところですが、早速実釣で使用してきました。
テストタックルは次の通り。
ロッド:20セフィアXTUNE 86M
リール:23ストラディックC3000XG
ライン:ハードブル8+ 0.6号
リーダー:GT-Rウルトラ 12lb
サンヨーナイロン GT-R ULTRA 12lb 100m GT-R ウルトラ 12lb ダークグリーン

使ってみて気になった事

ハードブル8+を実際に使ってみて、次のことが気になりました。

  • ハリがある分、ラインが擦れる感が増している
  • キャストフィーリングが若干悪化
  • 4本撚りPEラインの様な音が気になる
  • 軽いルアーには向かなさそう

ハードブル8+の特徴でもある、強度のある原糸とコーティングの効果でハリがあって硬い印象の通りでした。

その影響もあって、今までしなやかなPEラインを使ってきたことでハリのあるPEライン使う時には多少違和感として感じてしまいましたが、使っていくうちに慣れきたこともあり気にならなくなってきました。

使うラインの太さにもよりますが、ハリの強い感じは軽いルアーには取り扱いにくそうで注意が必要と感じました。

 

使ってみて良かった事

ハードブル8+を使ってみて、次のことが良かったと思いました。

  • フレッシュグリーンの視認性が良い
  • ハリがあるお陰でラインスラックの処理がし易くなった
エギングでは、アタリを捉える際にロッドよりもラインを見て当たりを判断することが多いので、フレッシュグリーンの視認性の高さは非常に助かります。
そして、ラインにハリがあるお陰でスラックの処理がし易くなりました。
しなやか過ぎるラインだと、スラックを出した際にラインがふわふわしないのでロッドへのラインの絡み減少、スラックを出した後のラインメンディングもやり易かった

約1ヶ月使用後

23ストラディックに巻いたハードブルを使い込んだ写真

この春イカシーズンにハードブル8+を使い始め、1ヶ月ほど経過しました。

パリッとしたハリ感が特徴だったハードブルですが、使い込んでコーティングの余剰分が取れてきたのか、使用感が普通のPEラインの様にしなやかになってきて、ハードブルがソフトブルに変わってしまいました。

それでも、ラインの原糸にハリがあるのか、僅かながらに普通のPEラインよりはハリが残っている様な感触があります。

まとめ:ハードブル8+はエギングにピッタリのライン

2024年のシマノ新商品のPEライン「ハードブル8+」についての解説と実釣レビューを紹介しました。
  • 摩耗に強い原糸とコーティングでPEの弱点を克服
  • ハリのある使用感で絡みが少なく、スラックの多いエギングにピッタリ
  • 視認性の良いフレッシュグリーンのカラーはラインを目で追いやすい
  • 軽いルアーよりも重いルアーの方が使いやすい
  • 使い込んでコーティングが取れてくると、普通のPEラインの様にしなやかになってきた
特性的にもエギングにはピッタリと言えるPEラインですが、他のジャンルの釣りでもラインがロッドに絡むといったトラブルを抱えている方にも使いやすい仕様です。
使い込んでくることでラインがしなやかになってきますが、しなやかさ重視のPEラインに比べればトラブルは少い印象がありました。
現在使われているPEラインで不満点がある方は、ハードブル8+を一度使ってみてはいかがでしょうか。
【関連記事はこちら】
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